2012年 10月 11日
平和への対話型「白熱集会」の試み―デモ以外に何ができるのか? |
対話型白熱集会
「友愛平和の風を吹かせるために
ーーこれからの平和・環境・福祉運動について考えよう」
2012年10月13日(土)13:30 ~ 18:00(開場13:00)
会場:財団法人雲柱社 賀川豊彦記念館
http://zaidan.unchusha.com/information.html
(京王線「上北沢駅」下車徒歩3分)
入場料:一般 学生 500円
主催:地球平和公共ネットワーク、世界愛和会議
協力:フィロソフィア
お申込み・お問合せ先:
メール:hogura001@gmail.com
申し込みページ:http://bit.ly/SWCovq
(参加お申し込みは申し込みページからお願いします。)
私たちは、7月14日に「これからの平和・環境運動について考えよう
~地球的核問題に対して結集は可能か~」という対話型集会を開催しました。
3・11以来の脱原発への流れを踏まえて、それを進展させて核廃絶・非戦平和などを求める世界的な運動が必要と考えたからです。そして、この対話型集会のスピーチやご意見を踏まえて、新しい平和・環境・福祉運動を開始することに合意し、最後に付したような呼びかけ文(案)を作成しました。
私たちはこれを「友愛平和の風」と呼び、地球的友愛(愛・慈悲・仁など)に基づいて、地上に恒久平和と良い環境・福祉という共通の善を実現することを目指します。また、様々な多様性や差違を超えて、「和して同ぜず」(『論語』)というような「和」(調和)の精神で、超党派的・超宗派的な運動を展開したいと思います。そして、参加者に様々な意見の相違があることを前提として、対話により運動を動態的に発展させることにします。
そこで、呼びかけ文をさらに練り、この新しい運動についてさらに対話を行うために、対話型集会を行うことにしました。このように開かれた対話を通じて運動を開始すること自体が、私たちの新しい運動の特色とも言えます。
最近は、さらに日中韓の領土問題が激化し、日本周辺でも武力衝突の危険性が現れてきたので、非戦平和の考え方はさらに重要になってきました。世界的にも中東の反米デモなどの事件が生じ、友愛平和の風を吹き渡らせることは世界的な急務となっています。皆様、ぜひご参集いただき、貴重な御
意見をいただければ幸いです。
プログラム(概要)
13:30-13:40:開会挨拶 千葉眞(国際基督教大学教授)
13:40-15:40:第一部 対話型集会「新しい平和運動の理念について考えよう ー
呼びかけ文をめぐって」 小林正弥(千葉大学教授)
小スピーチ 黒住真(東京大学教授)「自然観と社会組織の再構成に向けて」
小スピーチ 上村雄彦(横浜市立大学教授) 「グローカルな不正義の構造
を打破するために―脱原発と縮格差をめざして」(仮題)
小スピーチ 竹村英明(エナジーグリーン株式会社副社長)
「国のエネルギー政策を変えるには・・」
15:40-15:55:休憩
15:55-17:55:第二部対話型集会「新しい平和運動のアクションについて考えよ
うーアート・オブ・ピースの挑戦」 小林正弥
小スピーチ 島薗進(東京大学大学院人文社会系研究科・教授)
「グローバルな公共性と宗教文化」
小スピーチ 八代江津子(てわっさ)「反原発への発言への一歩」
小スピーチ 鎌田東二(京都大学教授)「ふたたび、平和のワザオギ、
Arts of Peaceの可能性を問う」
17:55-18:00:
友愛平和の祈り 本山一博(玉光神社権宮司)
閉会挨拶 稲垣久和(東京基督教大学教授)
※時間は流動的なところがあります。
※小スピーチの数や順序は変更されることがあります。
※当日の発言は録画・録音され、後日に公開されることがありえますので、予めご了承ください。
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【対話型講義・集会内容】
●登壇者:小林正弥(千葉大学教授)
世界的にはオバマ大統領によって「核なき世界」の理想が提示されている中で、日本では原発事故によって核問題が大きく浮上しました。
広島・長崎、そして福島…という体験を重ねた日本人は、核問題を直視し、世界に向けて大きな友愛平和への風を吹かせたいと思います。新しい平和や環境・福祉の運動のために、どうすればいいか?皆様と、そのための大きな理念と方法を対話型集会の方式で議論したいと思います。
【講演・登壇者:プロフィール】
●小林正弥:千葉大学大学院人文社会科学研究科教授
東京大学法学部卒。 ケン ブリッジ大学セルウィン・カレッジ準フェローを経て現職。公共哲学・コミュニタリアニズムの研究を通じ、マイケル・サンデルと交流を持ち、NHK教育テレビ「ハーバード白熱教室」で解説者を務める。
著書:「対話型講義 原発と正義」「友愛革命は可能か」「サンデルの政治哲学」「日本版白熱教室 サンデルにならって正義を考えよう」など。
●稲垣久和: 東京都立大学大学院からアムステルダム自由大学哲学・神学部客員教授を経て現職。公共哲学研究をもとに市民運動と関わりつつ、現在、公共福祉研究会・東京を主宰。> 著書:「公共の哲学の構築をめざして」「宗教と公共哲学」「国家・個人・宗教」「公共福祉という試み」など。
●千葉眞:国際基督教大学教授 著書: 『ラディカル・デモクラシーの地平』(新評論、1995年)、『アーレントと現代』(岩波書店、1996年)、『「未完の革命」としての平和憲法』(岩波書店、2009年)
●黒住真:東京大学大学院総合文化研究科教員
日本思想史・比較思想宗教・哲学
●上村雄彦: 横浜市立大学学術院国際総合科学群教授。同グローバル都市協力研究センター長。
国連食糧農業機関、奈良大学、千葉大学を経て現職。専門はグローバル政治経済論、特にグローバル・タックスやグローバル・ガヴァナンスを中心に研究を進めている。著書に『グローバル・タックスの可能性』(ミネルヴァ書房、2009年)、「地球規模問題を解決するためには」三上貴教、戸田真紀子、勝間靖編『国際社会を学ぶ』(晃洋書房、2012年)、「NGOと開発協力―MDGsの達成とNGOの可能性」勝間靖編著『テキスト国際開発論』(ミネルヴァ書房、2012年)など。
●竹村 英明:エナジーグリーン株式会社副社長、eシフト:脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会アドバイザー
●島薗進:東京大学大学院人文社会系研究科・教授
専門:宗教学、近代日本宗教史、死生学
主要著書:『現代救済宗教論』(青弓社、1992)、『精神世界のゆくえ』(秋山書店、2007)、『ポストモダンの新宗教』(東京堂出版、2001)、『〈癒す知〉の系譜』(吉川弘文館、2003)、『いのちの始まりの生命倫理』(春秋社、2006)、『スピリチュアリティの興隆』(岩波書店、2007)、『国家神道と日本人』(岩波書店、2010)、『日本人の死生観を読む』(朝日新聞出版、2012)など
●八代江津子:てわっさ
1994年、渡米。
1999年、Nantucket Basket Association 設立。
2005年、GrayMist Enterprises Inc. 設立。
日本では広告代理店(中央宣興)に6年ほど営業企画で従事。Nantucket Basket Artist として現在まで活動中。著書に集英社、『時を編む、ナンタケットバスケット』。
●鎌田東二:京都大学こころの未来研究センター教授。
1951年徳島県阿南市生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学大学院医歯学研究科社会環境生命科学専攻博士課程中退。現在、京都大学こころの未来研究センター教授。宗教哲学・民俗学・日本思想史・比較文明学などを幅広く研究。文学博士。フリーランス神主、神道ソングライター。『宗教と霊性』『神道用語の基礎知識』『神と仏の出逢う国『古事記ワンダーランド』(以上、角川選書)、『聖地感覚』(角川学芸出版)、『霊性の文学』(角川ソフィア文庫)、『原
子力と宗教』(角川ワンテーマ21。玄侑宗久との共著)、『神界のフィールドワーク』(ちくま学術文庫)、『翁童論』4部作(新曜社)、『超訳 古事記』(ミシマ社)など。
●本山一博
玉光神社権宮司。
神道系の新興宗教である玉光神社の後継者30歳代半ばより宗教対話に携わっている。
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友愛平和の風――対話的運動によって世界に吹き渡らせよう
いま、日本は大きな分岐点にある。一方では、東日本大震災・原発事故によって、紫陽花革命と呼ばれるような官邸前の脱原発デモが大きな盛り上がりを見せた反面、原発を維持し、偏狭な国家主義を復活させる流れも存在し、日中韓の領土問題が激化して、武力衝突の危険すら生じている。 そこで、私たちは、広島・長崎の被爆や福島の被曝という二重の体験に基づき、日本から、友愛(愛・
慈悲・仁など)と正義を中心的理念として、反核脱原発・非戦、環境保全、貧困問題の解決などを目指し、地球的ないし地域的な平和・環境・福祉問題に対して、なるべく多くの人びとの地球的結集を図りたいと思う。さらに、私たちは友愛に基づく政治や平和的経済、さらには友愛世界が実現することを目指す。 この大きな目的の実現には、差違を乗り越えて、友愛に基づき、「和して同ぜず」という「和」(調和)の精神で、超党派的・超宗派的に協力することが必要である。
意見の一致を無理に求めず、個々人の行動の自由を尊重して、友愛に基づく対話によって、運動が動態的に発展していくことを目指す。その方法として、闘争的・暴力的な方法ではなく、内的平安に基づいて外的平和の実現を目指し、精神的な友愛に基づき、非暴力的なアート・オブ・ピースとしての「友愛平和の祈りと芸術」を発展させたい。 私たちは、こうして友愛平和の風を地球中に吹き渡ら
せ、二度と被爆や被曝が起こらないように力を尽くし、地球の危機を回避し、地球的友愛により平和・良き環境・福祉という公共善を実現することを、改めて 心に誓う。
小林正弥
public-philosophy@mbj.nifty.com
公共哲学センター長
公共哲学ネットワーク代表
http://public-philosophy.net/
地球平和公共ネットワーク代表
http://global-public-peace.net/
by halunet
| 2012-10-11 22:31
| スピリチュアリティと平和