2012年 10月 10日
「中日関係、理性取り戻せ」 中国の知識人らネット署名 |
「中日関係、理性取り戻せ」 中国の知識人らネット署名
2012年10月8日21時27分印刷ソーシャルブックマーク
http://www.asahi.com/world/china/news/TKY201210080356.html?ref=chiezou
尖閣諸島を巡る日中の対立を受け、中国の知識人が「中日関係を理性的なものに戻せ」と訴える署名活動をネット上で始めた。署名の呼びかけに対して批判的な声が寄せられる一方、民間レベルでの事態打開の動きとして、共感も広がっている。
呼びかけたのは、中国の言論や人権状況について発言を続ける女性作家の崔衛平氏(56)。仲間数人と10項目の文言を練り、4日から公開した。7日夕の段階で、著名な人権活動家の胡佳氏や法学者の賀衛方氏のほか、各地の医師や報道関係者、学生ら467人が実名で署名した。
呼びかけは、9月の反日デモが暴徒化したことについて「我々は非常に心を痛めている」と批判。日本関連の本が一部書店から消えるなど、文化や経済面に影響が及んだことについて「極めて賢明さを欠く」と強調し、中国政府に「民衆が理性的に考え、行動するよう導く責任がある」と注文した。
尖閣諸島の帰属については日本側の説明が「説得力に欠ける」とし、トウ小平(トウは登におおざと)氏らが提唱した「争いは棚上げする」という状態に戻すべきだとした。対立の根底には戦争に対する歴史認識の違いがあるとしつつ、「私たちは日本人が平和再建のために尽くした努力を見てきた。今日の現実に基づいて日本を判断すべきだ」と、民族主義をあおる中国側の言論も戒めた。
崔さんは反日デモが暴徒化し、商店から日本製の家電などが撤去された状況を目の当たりにし、「社会から理性が消える危うさを感じた」と話す。仲間からは「国家間の問題に首を突っ込むべきではない」との声もあったが、作家の大江健三郎氏ら日本の民間人が声を上げ始めたことを知り、背中を押されたという。
崔さんのブログには「売国奴」といった批判も相次ぐ。崔さんは「署名してくれたのは、どんな批判を浴びるか分からないリスクを背負う勇気のある人たち。その背後には、今の空気に違和感を感じながら、声を出せないでいるもっと多数の市民がいる」と話す。(北京=林望)
◇
日中関係の改善を求めて、中国の知識人がネット上で行っている署名の呼びかけ文の要旨は以下の通り。
1 釣魚島(尖閣諸島の中国名)問題は「争いは棚上げする」という状態に戻すべきだ。
2 日本政府の釣魚島の帰属に関する論証は説得力に欠ける。まず戦争の過去に十分な認識を持ち、徳をもって人を説得する必要がある。そして新たな争いを作ったり、過去の恨みをあおったりしてはいけない。
3 あらゆる対話や協議を通して、日本や周辺国家と平和で安定的な関係を維持することを望む。
4 多くの日本人が戦争への謝罪と平和再建に努力したこと、そして日本が中国の発展に援助したことを見てきた。歴史を正視しつつ、日本について新たな認識と判断をする必要がある。
5 自己の目的や利益のために、領土紛争を挑発し、民意をもてあそび、民族主義的感情をあおり立てる集団や党派に警戒し、反対する。
6 9月中旬に中国国内で起きた打ち壊しや焼き打ち行為に、非常に心を痛め、強く糾弾する。
7 できるだけ早く民間の経済、文化、暮らしの協力・交流を復活し、争いで起きた損失を補い、長期的視点を欠いた措置を取り除く。
8 政府は主権問題を扱う時に、民衆をないがしろにせず、民衆の意見に耳を傾ける必要がある。
9 中国と日本の教科書に、両国の真実の近現代史を掲載するべきだ。
10 領土や国家主権などは両国政府だけに責任があるわけではない。民間交流のチャンネルを発展させ、相互理解を増やし、子々孫々までの平和な未来を創造する。
2012年10月8日21時27分印刷ソーシャルブックマーク
http://www.asahi.com/world/china/news/TKY201210080356.html?ref=chiezou
尖閣諸島を巡る日中の対立を受け、中国の知識人が「中日関係を理性的なものに戻せ」と訴える署名活動をネット上で始めた。署名の呼びかけに対して批判的な声が寄せられる一方、民間レベルでの事態打開の動きとして、共感も広がっている。
呼びかけたのは、中国の言論や人権状況について発言を続ける女性作家の崔衛平氏(56)。仲間数人と10項目の文言を練り、4日から公開した。7日夕の段階で、著名な人権活動家の胡佳氏や法学者の賀衛方氏のほか、各地の医師や報道関係者、学生ら467人が実名で署名した。
呼びかけは、9月の反日デモが暴徒化したことについて「我々は非常に心を痛めている」と批判。日本関連の本が一部書店から消えるなど、文化や経済面に影響が及んだことについて「極めて賢明さを欠く」と強調し、中国政府に「民衆が理性的に考え、行動するよう導く責任がある」と注文した。
尖閣諸島の帰属については日本側の説明が「説得力に欠ける」とし、トウ小平(トウは登におおざと)氏らが提唱した「争いは棚上げする」という状態に戻すべきだとした。対立の根底には戦争に対する歴史認識の違いがあるとしつつ、「私たちは日本人が平和再建のために尽くした努力を見てきた。今日の現実に基づいて日本を判断すべきだ」と、民族主義をあおる中国側の言論も戒めた。
崔さんは反日デモが暴徒化し、商店から日本製の家電などが撤去された状況を目の当たりにし、「社会から理性が消える危うさを感じた」と話す。仲間からは「国家間の問題に首を突っ込むべきではない」との声もあったが、作家の大江健三郎氏ら日本の民間人が声を上げ始めたことを知り、背中を押されたという。
崔さんのブログには「売国奴」といった批判も相次ぐ。崔さんは「署名してくれたのは、どんな批判を浴びるか分からないリスクを背負う勇気のある人たち。その背後には、今の空気に違和感を感じながら、声を出せないでいるもっと多数の市民がいる」と話す。(北京=林望)
◇
日中関係の改善を求めて、中国の知識人がネット上で行っている署名の呼びかけ文の要旨は以下の通り。
1 釣魚島(尖閣諸島の中国名)問題は「争いは棚上げする」という状態に戻すべきだ。
2 日本政府の釣魚島の帰属に関する論証は説得力に欠ける。まず戦争の過去に十分な認識を持ち、徳をもって人を説得する必要がある。そして新たな争いを作ったり、過去の恨みをあおったりしてはいけない。
3 あらゆる対話や協議を通して、日本や周辺国家と平和で安定的な関係を維持することを望む。
4 多くの日本人が戦争への謝罪と平和再建に努力したこと、そして日本が中国の発展に援助したことを見てきた。歴史を正視しつつ、日本について新たな認識と判断をする必要がある。
5 自己の目的や利益のために、領土紛争を挑発し、民意をもてあそび、民族主義的感情をあおり立てる集団や党派に警戒し、反対する。
6 9月中旬に中国国内で起きた打ち壊しや焼き打ち行為に、非常に心を痛め、強く糾弾する。
7 できるだけ早く民間の経済、文化、暮らしの協力・交流を復活し、争いで起きた損失を補い、長期的視点を欠いた措置を取り除く。
8 政府は主権問題を扱う時に、民衆をないがしろにせず、民衆の意見に耳を傾ける必要がある。
9 中国と日本の教科書に、両国の真実の近現代史を掲載するべきだ。
10 領土や国家主権などは両国政府だけに責任があるわけではない。民間交流のチャンネルを発展させ、相互理解を増やし、子々孫々までの平和な未来を創造する。
by halunet
| 2012-10-10 09:56
| アジアと日本
























