2011年 03月 11日
「異常に静か」だったエルサレム◆JPMAメルマガ◆ |
◆JPMAメルマガ◆ パレスチナ最新情報 11・03・10
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■□ ニュース速報 □■
┗━━━━━━━┛
ここしばらく、日本のメディアでパレスチナ関係のニュースが報道されることは、ほとんどありません。際立った事件は起こらず、すべてが水面下で動いているという感じです。
でも、パレスチナ側でも、イスラエル側でも「政界再編」あるいは「政策見直し」の動きがあるのは事実です。
このメルマガではお伝えしなかったのですが、先月辞表を出したパレスチナ自治
政府のファイヤド首相が、同16日に「挙国一致内閣」を呼びかけました。これに関連して、ハマースが「近く諸党派和解の包括提案を行う」と予告したり、ファタハ幹部たちがファイヤド首相の解任を要求したりしています。また、イスラエル政府からは、「新和平提案」なるものがリークされ、閣議ではバラク国防相が「イスラエルは国際的に孤立しないよう、早急に思い切った提案をすべきだ」と発言しています。
いずれも、単なるアドバルーン、大した話ではないのかもしれません。とはいえ、チュニジア、エジプトから始まった革命の波、リビアの内戦が中東世界を揺るがしている中、パレスチナ人もイスラエルも、新たな対応策を探っていることは確かでしょう。
編集者は、個人的な用で、2月末から3月初めの一週間ほどエルサレムに滞在しま
した。この聖都とラーマッラーしか見ていないのですが、「異常に静か」という印象を受けました。
パレスチナ人の場合、イスラエルが正面の相手ですが、自治政府(西岸とガザの
両方)に対する不満も強く、運動のターゲットを絞れないので動きづらいという事情はあるようです。政治諸党派に対する不信も強いといいます。
入植者に代表されるイスラエルの右翼勢力は、政府が国際世論を気にして、入植
活動のペースを落としたり、自分たちの過激な行動を少しでも規制したりするのではないかと、心配しているように見えます。
現地のパレスチナ人専門家は、国連総会が開かれ、自治政府大統領と議会選挙が予定されている9月がひとつの焦点、この時期に向けて大きな動きが出てくるだ
ろうといっていました。
以下、3月以降のニュースです。
(ニュース記事作成中に、夕方突然、PCトラブルでニュースが受信できなくなりました。未完成のままお送りします。ご了承ください。)
【3月3日(木)】
■ファタハ幹部がファイヤド首相の解任を要請■
ファタハの幹部は、ファイヤド首相の解任を求めるアッバース大統領宛ての書簡を公表した。書簡は、先月14日に辞表を出したファイヤド首相を再任せず、代わりにファタハの大物を充てるよう求めたもの。この手紙は、先月27日に大統領に届けられたが、本人が取り合わなかったため、ロイター通信にその内容を明かした。書簡は、ファタハ革命評議会の承認を受けているという。
ファタハ幹部らは、ファイヤド首相が欧米から脚光を浴びる一方で彼らの影が薄くなっていることに、日ごろから不満を漏らしていた。とくに、先月20日、ファタハの頭越しにハマースとの「挙国一致内閣」を呼びかけたことが強い反感を招いたという。
ファイヤド首相は、元世界銀行の経済専門家で、党派には属していない。(3/3 Haaretz)
【3月4日(金)】
■イスラエルが「新和平提案」■
現地からの報道によると、イスラエルは、新たな和平提案を用意、5月の訪米時に議会とAIPAC(有力なイスラエル・ロビー団体)年次総会での演説で発表する計画だという。
新提案は、Maariv紙によると、暫定国境に囲まれたパレスチナ国家の樹立、最終
地位にかかわる会談続行の保証などを含むもの。入植地に関しては、一部で建設
を凍結、ただし東エルサレム、およびイスラエルが「入植地ブロック」と呼ぶ地域での建設を続行する
ネタニヤフ首相は、3日、オバマ大統領顧問のデニス・ロス氏らと会い、新提案について意見交換したとみられる。
イスラエルの入植地建設を非難する国連安保理決議案は、先月18日、アメリカの拒否権発動で否決されたが、ネタニヤフ氏は、米国を除く14カ国すべてが賛成し
たことで、イスラエルの国際孤立を知らされ、対パレスチナ交渉再開に向けた新たなイニシアティヴの必要を痛感したという。(3/4 AFP=Maan News)
【3月5日(土)】
■ハマースが「和解包括案」を準備■
ハマースのサミ・アブー・ズフリ広報官は、「挙国一致」に向けた包括的な和解提案を、ハマースが用意していると述べた。「最近の状況は、われわれすべてに一致団結を求めている」とアブーズフリ氏は語り、「われわれの提案は、誰も拒否できないものになるはずだ」と付け加えた。
2009年10月には、エジプトの仲介でハマースとファタハの和解が合意されたと伝えられたが、その後、和解案の解釈をめぐる対立でご破算になった。最近では、
2月16日にファイヤド首相が「挙国一致内閣」を呼びかけたが、ハマースは拒否していた。
一方、パレスチナ人の若者グループが「ガザ地区と西岸の分裂に終止符を」と名
乗るフェイスブックを立ち上げ、内部分裂に反対する平和的な大衆デモを15日に実行するよう提案。独裁者を倒したチュニジアとエジプトに続こうと呼びかけている。(3/5 Haaretz)
【3月6日(日)】
■ハマース政治局長「エジプト革命は新しい命をもたらした」■
ハマースのハレド・メシャアル政治局長は、スーダンで開かれた「アル・クッツ国際基金」の会議で演説、「チュニジアとエジプトの民衆はわれわれに新たな生命をもたらした」と述べ、「カイロには、長い間不在だった当たり前の国家が再生するのを目にした」と称賛した。
メシャアル政治局長は、ハマースとファタハの和解にも触れ、「(イスラエルの占領からエルサレムを解放する)第一歩は、イスラエルとの交渉を拒否すること、そしてジハードに基づくパレスチナ人の新たな立場を確立することだ」と述べた。(3/6 AFP=Haaretz)
【3月7日(月)】
■アウトポスト6カ所の撤去を決定■
入植活動に反対しているイスラエルの「ピース・ナウ」からの同日の連絡によると、イスラエル政府は、6つのアウトポスト(仮設入植地)を、今年中に撤去すると決定した。ピース・ナウは、イスラエル最高裁に、これらの撤去を求め、提訴していた。6つのアウトポストは、パレスチナ人の私有地につくられ、2004年に撤去命令が出されたまま放置されていた。
撤去の対象となるのは、ギヴアト・アサフ(30構築物)、ハレオ(26構築物)、ほか4カ所。
ピース・ナウによると、このほか、少なくとも64のアウトポストが、一部または全て私有地につくられているが、政府はこれらの撤去時期を明らかにしていない。
ピース・ナウは、西岸地区すべての入植地を違法だとしており、今回の政府の決定を、入植活動反対運動のささやかな勝利だと述べている。(3/7 Peace Now)
詳しくは以下のサイト:
http://peacenow.org.il/eng/content/government-declares-new-policy-outpos
ts-private-land-will-be-evacuated-and-rest-will-be-0
■ネタニヤフ首相5月訪米で新提案■
同日のイスラエル・ラジオによると、ネタニヤフ首相は、5月22日にワシントンを訪問、新たな和平提案を行う。同首相は、この機会にアメリカ議会とAIPAC(アメリカのイスラエル・ロビー)で演説する計画。
この日の閣議で、バラク国防相は、「イスラエルが国際孤立から抜け出すため、早急に、思い切った決定をすべきだ」と主張した。そのような決定は、「数か月内とはいわず、数週間内に行うべきだ。アメリカ議会での公表を待つのでは遅すぎる」「われわれが、さらに43年間の占領をつづけることを世界は認めないだろう」と国防相はイスラエル・ラジオに語った。
イスラエル政府から公式の説明はないが、最近、メディで報道されている「新提
案」は、イスラエルと将来のパレスチナ国家の「暫定国境線」を定め、入植活動を一部凍結、ただし東エルサレム、およびイスラエルが「入植地ブロック」と呼ぶ地域での入植活動は続行する、などの内容。
一方、パレスチナ側は、エルサレムや難民問題を棚上げした暫定案や協定には、
応じられないとしている。(3/7 AFP=Maan News)
【3月8日(火)】
■イスラエル軍参謀総長、ヨルダン渓谷の基地を抜き打ち視察■
西岸地区の村でパレスチナ人が銃撃で負傷した事件で、イスラエル軍参謀総長、
ベンニ・ガンツ中将は調査官を率いて、早朝、突然、西岸地区の「キフル基地」を視察した。将兵の訓練や軍紀を調べるためで、基地司令官にも事前通告はなかった。
同基地の部隊は、ナーブルス近郊の村で前日起きた村人と入植者の衝突で出動
して発砲。ナーブルスの病院によると、村人9人が負傷、うち7人が銃創を負った。
軍は、実弾射撃の前に他の手段でデモを解散させる方法がなかったかどうかを調
べている。
クスラ村の住民によると、20人の入植者が村に近づきオリーヴの木を切り倒し始
めた。住民が投石したところ、入植者が銃撃してきた。
入植者らは、パレスチナ人がナイフを持って、シロ入植地のアウトポスト(仮設入植地)を襲ったと言っている。(3/8 Haaretz)
【3月9日(水)】
■ラファハ検問所開放を要求■
パレスチナ武装諸グループの連合組織「人民抵抗委員会」(Popular Resistance
Committee)のアブー・ムジャヒド広報官は、エジプトの新政府がガザ地区「封鎖に反対し、エジプトとパレスチナの同胞関係を回復するだろう」と語った。
ラファハ検問所を「閉じておかねばならないような合理的な理由はない。病人、学生、その他急ぎの用がある人々にとっては特にそうだ。われわれは全面開放を要求している」とムジャヒド氏は述べた。(3/9 Maan News)
■アラブ連盟のアブー・ムーサ事務局長「対イスラエル平和条約は維持」■
有力な次期エジプト大統領候補の一人と見られている、アラブ連盟事務局長アム
ル・アブー・ムーサ氏(74)は、当選した場合、イスラエルとの平和な関係は維持するが、イスラエルに輸出している天然ガスの価格については、交渉すると述べた。イスラエル・ラジオが伝えた。
天然ガスは格安でイスラエルに輸出され、前大統領不人気の一因となっていた。
エジプトの新たな議会選挙は6月に実施、大統領選挙はその6ヶ月後に行われる予定。国営アル・アハラームのウェブ・サイト上の人気投票では、アブー・ムーサ氏は、ムハンマド・エルバラダイ前国際原子力機関事務局長を大きく引き離している。アブー・ムーサ氏は、2001年、ムバーラク前大統領に解任されるまで10年
間、エジプトの外相を務めた。(3/9 Haaretz)
(出典:AFP、Haaretz、Maan News、Peace Now、Reuters)
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■◇催し案内◇■
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◆■ エジプト政変でパレスチナはどう変わるのか ■◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 3月11日(金)
【緊急シンポジウム】エジプト政変でパレスチナはどう変わるのか
30年間続いたエジプトのムバラク独裁政権が民衆デモによって崩壊した。莫大な軍事援助で支えてきたアメリカ政府の意向を受け、ムバラク政権はイスラエルとパレスチナ自治政府との「和平」交渉の仲介役を担ってきた。その政権が崩壊した後、パレスチナとイスラエルとの関係はどうなっていくのか。ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府、ガザ地区のハマス政権はそれぞれどう対応するのか。封鎖が続き閉塞状態のガザ住民の状況は改善されるのか――
パレスチナ・イスラエル研究、エジプト研究の専門家たちに、エジプト政変でパレスチナ・イスラエル情勢はどう動くのかを語っていただく。
【日時】3月11日(金) 午後6時半-午後9時 午後6時・開場)
【場所】明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー 地下1F 1001教室
(JR中央線・総武線、東京メトロ丸の内線/「御茶ノ水」駅下車 徒歩3分)
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
【参加費】 1000円
〔第1部〕 映画上映と報告
・ 上映/ドキュメンタリー「ガザに生きる」・第3部「ハマスの台頭」(30分)
〔監督・土井敏邦〕
・報告/エジプト政変へのパレスチナ側とイスラエル側の反応
錦田愛子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 助教/パレスチナ研究)
〔第2部〕 シンポジウム「イスラエル・パレスチナ情勢はどう変わるのか」
[パネリスト]
臼杵陽(日本女子大学文学部教授/中東地域研究)
長沢栄治(東京大学東洋文化研究所教授/エジプト近現代史)
錦田愛子
(司会)土井敏邦(ジャーナリスト)
(注・パネリストがさらに増える可能性もあります)
【主催】土井敏邦 パレスチナ・記録の会
【共催】社会思想史研究会 / パレスチナ学生基金
【お問い合せ】 doitoshikuni@mail.goo.ne.jp
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◆■ アラブ〈民衆革命〉とパレスチナの今後 ■◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 3月19日(土)
アラブ〈民衆革命〉とパレスチナの今後
──パレスチナ訪問報告を聞いて考える
報告:田浪亜央江(ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉)
日時:3月19日(土)18:00 開場/18:15 開始
場所:文京区民センター/2B会議室(地下鉄都営三田線・大江戸線
春日駅すぐ/JR水道橋駅徒歩8分)
会場(文京区民センターの2B会議室)は30名規模です。
事前予約などはありませんので、直接会場へお越しください。
参加費:500円
主催:聞いて考える会
連絡先(電子メール):midan.filastine@gmail.com
◆昨年(2010年)12月、チュニジアで始まったアラ ブ 〈民衆革命〉は、23年間続いたベン・アリー政権を倒し、さらに今年に 入って2月にはエジプトで30年にも渡ったムバーラク政権を崩壊させました。
◆こうした状況のなか、去る2月にパレスチナ/イスラエルを訪れていた田浪亜央江さんから現地報告を受け、このアラブ〈民衆革命〉とパレスチナの今後について、少し長期的な視点も含みながら考えてゆけるような集まりをもちたいと考えました。
◆ぜひ参加してください。
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日本パレスチナ医療協会
Japan Palestine Medical Association (JPMA)
発行人:奈良本英佑
編集人:奈良本英佑・長沢美沙子・森和信
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TEL: 090-2167-4802
住所:〒272-0816 千葉県市川市本北方2-6-5
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■□ ニュース速報 □■
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ここしばらく、日本のメディアでパレスチナ関係のニュースが報道されることは、ほとんどありません。際立った事件は起こらず、すべてが水面下で動いているという感じです。
でも、パレスチナ側でも、イスラエル側でも「政界再編」あるいは「政策見直し」の動きがあるのは事実です。
このメルマガではお伝えしなかったのですが、先月辞表を出したパレスチナ自治
政府のファイヤド首相が、同16日に「挙国一致内閣」を呼びかけました。これに関連して、ハマースが「近く諸党派和解の包括提案を行う」と予告したり、ファタハ幹部たちがファイヤド首相の解任を要求したりしています。また、イスラエル政府からは、「新和平提案」なるものがリークされ、閣議ではバラク国防相が「イスラエルは国際的に孤立しないよう、早急に思い切った提案をすべきだ」と発言しています。
いずれも、単なるアドバルーン、大した話ではないのかもしれません。とはいえ、チュニジア、エジプトから始まった革命の波、リビアの内戦が中東世界を揺るがしている中、パレスチナ人もイスラエルも、新たな対応策を探っていることは確かでしょう。
編集者は、個人的な用で、2月末から3月初めの一週間ほどエルサレムに滞在しま
した。この聖都とラーマッラーしか見ていないのですが、「異常に静か」という印象を受けました。
パレスチナ人の場合、イスラエルが正面の相手ですが、自治政府(西岸とガザの
両方)に対する不満も強く、運動のターゲットを絞れないので動きづらいという事情はあるようです。政治諸党派に対する不信も強いといいます。
入植者に代表されるイスラエルの右翼勢力は、政府が国際世論を気にして、入植
活動のペースを落としたり、自分たちの過激な行動を少しでも規制したりするのではないかと、心配しているように見えます。
現地のパレスチナ人専門家は、国連総会が開かれ、自治政府大統領と議会選挙が予定されている9月がひとつの焦点、この時期に向けて大きな動きが出てくるだ
ろうといっていました。
以下、3月以降のニュースです。
(ニュース記事作成中に、夕方突然、PCトラブルでニュースが受信できなくなりました。未完成のままお送りします。ご了承ください。)
【3月3日(木)】
■ファタハ幹部がファイヤド首相の解任を要請■
ファタハの幹部は、ファイヤド首相の解任を求めるアッバース大統領宛ての書簡を公表した。書簡は、先月14日に辞表を出したファイヤド首相を再任せず、代わりにファタハの大物を充てるよう求めたもの。この手紙は、先月27日に大統領に届けられたが、本人が取り合わなかったため、ロイター通信にその内容を明かした。書簡は、ファタハ革命評議会の承認を受けているという。
ファタハ幹部らは、ファイヤド首相が欧米から脚光を浴びる一方で彼らの影が薄くなっていることに、日ごろから不満を漏らしていた。とくに、先月20日、ファタハの頭越しにハマースとの「挙国一致内閣」を呼びかけたことが強い反感を招いたという。
ファイヤド首相は、元世界銀行の経済専門家で、党派には属していない。(3/3 Haaretz)
【3月4日(金)】
■イスラエルが「新和平提案」■
現地からの報道によると、イスラエルは、新たな和平提案を用意、5月の訪米時に議会とAIPAC(有力なイスラエル・ロビー団体)年次総会での演説で発表する計画だという。
新提案は、Maariv紙によると、暫定国境に囲まれたパレスチナ国家の樹立、最終
地位にかかわる会談続行の保証などを含むもの。入植地に関しては、一部で建設
を凍結、ただし東エルサレム、およびイスラエルが「入植地ブロック」と呼ぶ地域での建設を続行する
ネタニヤフ首相は、3日、オバマ大統領顧問のデニス・ロス氏らと会い、新提案について意見交換したとみられる。
イスラエルの入植地建設を非難する国連安保理決議案は、先月18日、アメリカの拒否権発動で否決されたが、ネタニヤフ氏は、米国を除く14カ国すべてが賛成し
たことで、イスラエルの国際孤立を知らされ、対パレスチナ交渉再開に向けた新たなイニシアティヴの必要を痛感したという。(3/4 AFP=Maan News)
【3月5日(土)】
■ハマースが「和解包括案」を準備■
ハマースのサミ・アブー・ズフリ広報官は、「挙国一致」に向けた包括的な和解提案を、ハマースが用意していると述べた。「最近の状況は、われわれすべてに一致団結を求めている」とアブーズフリ氏は語り、「われわれの提案は、誰も拒否できないものになるはずだ」と付け加えた。
2009年10月には、エジプトの仲介でハマースとファタハの和解が合意されたと伝えられたが、その後、和解案の解釈をめぐる対立でご破算になった。最近では、
2月16日にファイヤド首相が「挙国一致内閣」を呼びかけたが、ハマースは拒否していた。
一方、パレスチナ人の若者グループが「ガザ地区と西岸の分裂に終止符を」と名
乗るフェイスブックを立ち上げ、内部分裂に反対する平和的な大衆デモを15日に実行するよう提案。独裁者を倒したチュニジアとエジプトに続こうと呼びかけている。(3/5 Haaretz)
【3月6日(日)】
■ハマース政治局長「エジプト革命は新しい命をもたらした」■
ハマースのハレド・メシャアル政治局長は、スーダンで開かれた「アル・クッツ国際基金」の会議で演説、「チュニジアとエジプトの民衆はわれわれに新たな生命をもたらした」と述べ、「カイロには、長い間不在だった当たり前の国家が再生するのを目にした」と称賛した。
メシャアル政治局長は、ハマースとファタハの和解にも触れ、「(イスラエルの占領からエルサレムを解放する)第一歩は、イスラエルとの交渉を拒否すること、そしてジハードに基づくパレスチナ人の新たな立場を確立することだ」と述べた。(3/6 AFP=Haaretz)
【3月7日(月)】
■アウトポスト6カ所の撤去を決定■
入植活動に反対しているイスラエルの「ピース・ナウ」からの同日の連絡によると、イスラエル政府は、6つのアウトポスト(仮設入植地)を、今年中に撤去すると決定した。ピース・ナウは、イスラエル最高裁に、これらの撤去を求め、提訴していた。6つのアウトポストは、パレスチナ人の私有地につくられ、2004年に撤去命令が出されたまま放置されていた。
撤去の対象となるのは、ギヴアト・アサフ(30構築物)、ハレオ(26構築物)、ほか4カ所。
ピース・ナウによると、このほか、少なくとも64のアウトポストが、一部または全て私有地につくられているが、政府はこれらの撤去時期を明らかにしていない。
ピース・ナウは、西岸地区すべての入植地を違法だとしており、今回の政府の決定を、入植活動反対運動のささやかな勝利だと述べている。(3/7 Peace Now)
詳しくは以下のサイト:
http://peacenow.org.il/eng/content/government-declares-new-policy-outpos
ts-private-land-will-be-evacuated-and-rest-will-be-0
■ネタニヤフ首相5月訪米で新提案■
同日のイスラエル・ラジオによると、ネタニヤフ首相は、5月22日にワシントンを訪問、新たな和平提案を行う。同首相は、この機会にアメリカ議会とAIPAC(アメリカのイスラエル・ロビー)で演説する計画。
この日の閣議で、バラク国防相は、「イスラエルが国際孤立から抜け出すため、早急に、思い切った決定をすべきだ」と主張した。そのような決定は、「数か月内とはいわず、数週間内に行うべきだ。アメリカ議会での公表を待つのでは遅すぎる」「われわれが、さらに43年間の占領をつづけることを世界は認めないだろう」と国防相はイスラエル・ラジオに語った。
イスラエル政府から公式の説明はないが、最近、メディで報道されている「新提
案」は、イスラエルと将来のパレスチナ国家の「暫定国境線」を定め、入植活動を一部凍結、ただし東エルサレム、およびイスラエルが「入植地ブロック」と呼ぶ地域での入植活動は続行する、などの内容。
一方、パレスチナ側は、エルサレムや難民問題を棚上げした暫定案や協定には、
応じられないとしている。(3/7 AFP=Maan News)
【3月8日(火)】
■イスラエル軍参謀総長、ヨルダン渓谷の基地を抜き打ち視察■
西岸地区の村でパレスチナ人が銃撃で負傷した事件で、イスラエル軍参謀総長、
ベンニ・ガンツ中将は調査官を率いて、早朝、突然、西岸地区の「キフル基地」を視察した。将兵の訓練や軍紀を調べるためで、基地司令官にも事前通告はなかった。
同基地の部隊は、ナーブルス近郊の村で前日起きた村人と入植者の衝突で出動
して発砲。ナーブルスの病院によると、村人9人が負傷、うち7人が銃創を負った。
軍は、実弾射撃の前に他の手段でデモを解散させる方法がなかったかどうかを調
べている。
クスラ村の住民によると、20人の入植者が村に近づきオリーヴの木を切り倒し始
めた。住民が投石したところ、入植者が銃撃してきた。
入植者らは、パレスチナ人がナイフを持って、シロ入植地のアウトポスト(仮設入植地)を襲ったと言っている。(3/8 Haaretz)
【3月9日(水)】
■ラファハ検問所開放を要求■
パレスチナ武装諸グループの連合組織「人民抵抗委員会」(Popular Resistance
Committee)のアブー・ムジャヒド広報官は、エジプトの新政府がガザ地区「封鎖に反対し、エジプトとパレスチナの同胞関係を回復するだろう」と語った。
ラファハ検問所を「閉じておかねばならないような合理的な理由はない。病人、学生、その他急ぎの用がある人々にとっては特にそうだ。われわれは全面開放を要求している」とムジャヒド氏は述べた。(3/9 Maan News)
■アラブ連盟のアブー・ムーサ事務局長「対イスラエル平和条約は維持」■
有力な次期エジプト大統領候補の一人と見られている、アラブ連盟事務局長アム
ル・アブー・ムーサ氏(74)は、当選した場合、イスラエルとの平和な関係は維持するが、イスラエルに輸出している天然ガスの価格については、交渉すると述べた。イスラエル・ラジオが伝えた。
天然ガスは格安でイスラエルに輸出され、前大統領不人気の一因となっていた。
エジプトの新たな議会選挙は6月に実施、大統領選挙はその6ヶ月後に行われる予定。国営アル・アハラームのウェブ・サイト上の人気投票では、アブー・ムーサ氏は、ムハンマド・エルバラダイ前国際原子力機関事務局長を大きく引き離している。アブー・ムーサ氏は、2001年、ムバーラク前大統領に解任されるまで10年
間、エジプトの外相を務めた。(3/9 Haaretz)
(出典:AFP、Haaretz、Maan News、Peace Now、Reuters)
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■◇催し案内◇■
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◆■ エジプト政変でパレスチナはどう変わるのか ■◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 3月11日(金)
【緊急シンポジウム】エジプト政変でパレスチナはどう変わるのか
30年間続いたエジプトのムバラク独裁政権が民衆デモによって崩壊した。莫大な軍事援助で支えてきたアメリカ政府の意向を受け、ムバラク政権はイスラエルとパレスチナ自治政府との「和平」交渉の仲介役を担ってきた。その政権が崩壊した後、パレスチナとイスラエルとの関係はどうなっていくのか。ヨルダン川西岸のパレスチナ自治政府、ガザ地区のハマス政権はそれぞれどう対応するのか。封鎖が続き閉塞状態のガザ住民の状況は改善されるのか――
パレスチナ・イスラエル研究、エジプト研究の専門家たちに、エジプト政変でパレスチナ・イスラエル情勢はどう動くのかを語っていただく。
【日時】3月11日(金) 午後6時半-午後9時 午後6時・開場)
【場所】明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー 地下1F 1001教室
(JR中央線・総武線、東京メトロ丸の内線/「御茶ノ水」駅下車 徒歩3分)
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
【参加費】 1000円
〔第1部〕 映画上映と報告
・ 上映/ドキュメンタリー「ガザに生きる」・第3部「ハマスの台頭」(30分)
〔監督・土井敏邦〕
・報告/エジプト政変へのパレスチナ側とイスラエル側の反応
錦田愛子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 助教/パレスチナ研究)
〔第2部〕 シンポジウム「イスラエル・パレスチナ情勢はどう変わるのか」
[パネリスト]
臼杵陽(日本女子大学文学部教授/中東地域研究)
長沢栄治(東京大学東洋文化研究所教授/エジプト近現代史)
錦田愛子
(司会)土井敏邦(ジャーナリスト)
(注・パネリストがさらに増える可能性もあります)
【主催】土井敏邦 パレスチナ・記録の会
【共催】社会思想史研究会 / パレスチナ学生基金
【お問い合せ】 doitoshikuni@mail.goo.ne.jp
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◆■ アラブ〈民衆革命〉とパレスチナの今後 ■◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 3月19日(土)
アラブ〈民衆革命〉とパレスチナの今後
──パレスチナ訪問報告を聞いて考える
報告:田浪亜央江(ミーダーン〈パレスチナ・対話のための広場〉)
日時:3月19日(土)18:00 開場/18:15 開始
場所:文京区民センター/2B会議室(地下鉄都営三田線・大江戸線
春日駅すぐ/JR水道橋駅徒歩8分)
会場(文京区民センターの2B会議室)は30名規模です。
事前予約などはありませんので、直接会場へお越しください。
参加費:500円
主催:聞いて考える会
連絡先(電子メール):midan.filastine@gmail.com
◆昨年(2010年)12月、チュニジアで始まったアラ ブ 〈民衆革命〉は、23年間続いたベン・アリー政権を倒し、さらに今年に 入って2月にはエジプトで30年にも渡ったムバーラク政権を崩壊させました。
◆こうした状況のなか、去る2月にパレスチナ/イスラエルを訪れていた田浪亜央江さんから現地報告を受け、このアラブ〈民衆革命〉とパレスチナの今後について、少し長期的な視点も含みながら考えてゆけるような集まりをもちたいと考えました。
◆ぜひ参加してください。
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by halunet
| 2011-03-11 08:32
| パレスチナの平和
























