2011年 01月 05日
急速に広がる新しい農薬の毒性 |
『GOEN農場の農家日誌』から
http://goenfarm.hida-ch.com/e271999.html
ネオニコチノイド、GOEN農場からの緊急発信
12月11日に群馬県の内科小児科医師の青山美子先生の講演を聞いてショックを受けて帰り、それから私なりに昔の農薬資料を調べたり、農業仲間に連絡をとり、実態を把握することに努めてきました。そうしたらさらに大ショック、山梨のブドウも長野のリンゴも殺虫剤はほとんどネオニコ系に切り替わっているとのこと。私の地元でも、「岐阜クリーン農業」で農薬を通常の二分の一に減らしているトマト農家でも4,5回は使っているし、稲作では箱施用と後期のカメムシ防除に使われていました。
有機リン剤の毒性が問題になり、虫たちの薬剤耐性が強くなっている近年救世主のように現れたようです。
虫類には劇的に効くが哺乳類には毒性は極めて少ないという触れ込みと使いがっての良さから驚くほどのスピードで広まっていました。哺乳類への毒性が低いという理由で、作物の残留基準値は信じられない程高く設定されています。
また、使用基準も有機リン剤より緩くなっているようです。
残留基準、人の1日摂取許容量(ADI)をEUの基準や多くの中毒事故を起こしている有機リン剤のスミチオンと比較してみます。
ネオニコチノイド系殺虫剤アセタミプリド残留基準
作物 残留基準 日本 残留基準EU 日本残留基準 有機リン剤スミチオン
ブドウ 5ppm 0.01ppm 0.2ppm
リンゴ 5ppm 0.1ppm 0.2ppm
茶 50ppm 0.1ppm 0.2ppm
人の一日の摂取許容量 ADI
日本 EU アメリカ
アセタミプリド(ネオニコ系)0.07mg/kg 0.07mg/kg
スミチオン(有機リン剤)0.005mg/kg
また、ネオニコチノイド系農薬は同じ薬剤が農作物の他、松枯れ防除の空中散布、地上散布、シロアリ防除、コンパネの防虫剤に使われている。農薬の事を少し知っていればこれは驚くような実態です。
そしてこの農薬による急性、慢性の中毒が2006年頃から猛烈に広がっています。
青山先生の所へはこの中毒患者が年間1500人も訪れるといわれます。症状は短期記憶障害、うつ症状、心臓の不整脈、頻脈(脈拍180以上の人もいる)多動障害、手先の震え、等が特徴的なもので、有機リン剤のように神経を侵すので、他の様々な中毒症状も併発します。
しかし、この農薬の中毒が他の農薬と大きく違うのは、残留した作物を飲食して急性慢性の中毒となっている点です。
これまでの農薬中毒は農家が散布中の事故として現れたものであり、最大の被害者は農民でした。あるいは空中散布の薬剤を直下であびて中毒となるものでした。
それに対し、ネオニコの中毒はそれに加えて食べた人が中毒をおこしている点が大きく違います。
青山先生はどんなに重度の急性中毒でも治療法は、解毒剤の静脈注射と国産の果物を食べることとお茶を飲むことを禁じるだけです。心臓やうつの薬、アレルギーや鎮痛剤等は一切投与せず、3日から3カ月で全快するそうです。だから中毒だと断定できるとのことです。
他の病院では、うつ病、心不全、アレルギー、頭痛、風邪等と診断されて、薬を投薬するだけです。しかし原因が違うので医者へ行っても、いつまでも治らない病気が最近すごくふえているのもうなずけます。
とにかく史上例のない大変な事態だと私は認識しています。
どうか皆さんも自分で調べてみて下さい。
手先は震えていませんか?物忘れはないですか?うつ病と思うことはないですか? 心臓は大丈夫ですか? 原因のわからないアレルギーや発疹はないですか?
まずは国産の果物とお茶をやめてみて下さい。(もちろん無農薬のものなら多分大丈夫ですが)
農家の方は、自分の使っている農薬をチェックしてください。
殺虫剤がネオニコ系ならすぐやめることを、少なくとも他の農薬に変えることを考えて下さい。
ネオニコ系かどうかわからなければ、地元の農協や、普及センターに聞いてみて下さい。
こんなことから、自分にできる事を一歩ずつ積み上げていくことを提案します。
またネットで「ネオニコチノイド」を検索してみて下さい。
特に「NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」はたくさんのすばらしい資料を用意しています。
GOEN農場 Email:egoma@proof.ocn.ne.jp FAX0574-76-2725
ブログ:goenfarm.hida-ch.com/
ネオニコチノイド系殺虫剤(商品名)一部です。
《有機塩素系》
・アセタミプリド(モスピラン、マツグリーン、イールダー)松枯れ対策、シロアリ駆除等
・クロチアニジン(ダントツ、ベニカ、フルスイング、モリエート)稲のカメムシ防除
・イミダクロプリド(アドマイヤー、ブルースカイ、アースガーデン、アブラムシムシ
ガウチョ、タフバリア)野菜の長期的防除等に
・チアクロプリド(バリアード、エコワン、エコファイター、)お茶等
・チアメトキサム(アクタラ、ビートリコップ、クルーザー)野菜のアブラムシ
・ニテンピラム(ベストガード)稲のウンカ、野菜のアブラムシ、動物用医薬品等
《非有機塩素系》
・ジノテフラン(スタークル、アルバリン)稲のカメムシ防除、お茶、野菜、シロアリ駆除等
2008年には129品目だったのが現時点(2010年12月)で569品目(!)になっています。
http://goenfarm.hida-ch.com/e271999.html
ネオニコチノイド、GOEN農場からの緊急発信
12月11日に群馬県の内科小児科医師の青山美子先生の講演を聞いてショックを受けて帰り、それから私なりに昔の農薬資料を調べたり、農業仲間に連絡をとり、実態を把握することに努めてきました。そうしたらさらに大ショック、山梨のブドウも長野のリンゴも殺虫剤はほとんどネオニコ系に切り替わっているとのこと。私の地元でも、「岐阜クリーン農業」で農薬を通常の二分の一に減らしているトマト農家でも4,5回は使っているし、稲作では箱施用と後期のカメムシ防除に使われていました。
有機リン剤の毒性が問題になり、虫たちの薬剤耐性が強くなっている近年救世主のように現れたようです。
虫類には劇的に効くが哺乳類には毒性は極めて少ないという触れ込みと使いがっての良さから驚くほどのスピードで広まっていました。哺乳類への毒性が低いという理由で、作物の残留基準値は信じられない程高く設定されています。
また、使用基準も有機リン剤より緩くなっているようです。
残留基準、人の1日摂取許容量(ADI)をEUの基準や多くの中毒事故を起こしている有機リン剤のスミチオンと比較してみます。
ネオニコチノイド系殺虫剤アセタミプリド残留基準
作物 残留基準 日本 残留基準EU 日本残留基準 有機リン剤スミチオン
ブドウ 5ppm 0.01ppm 0.2ppm
リンゴ 5ppm 0.1ppm 0.2ppm
茶 50ppm 0.1ppm 0.2ppm
人の一日の摂取許容量 ADI
日本 EU アメリカ
アセタミプリド(ネオニコ系)0.07mg/kg 0.07mg/kg
スミチオン(有機リン剤)0.005mg/kg
また、ネオニコチノイド系農薬は同じ薬剤が農作物の他、松枯れ防除の空中散布、地上散布、シロアリ防除、コンパネの防虫剤に使われている。農薬の事を少し知っていればこれは驚くような実態です。
そしてこの農薬による急性、慢性の中毒が2006年頃から猛烈に広がっています。
青山先生の所へはこの中毒患者が年間1500人も訪れるといわれます。症状は短期記憶障害、うつ症状、心臓の不整脈、頻脈(脈拍180以上の人もいる)多動障害、手先の震え、等が特徴的なもので、有機リン剤のように神経を侵すので、他の様々な中毒症状も併発します。
しかし、この農薬の中毒が他の農薬と大きく違うのは、残留した作物を飲食して急性慢性の中毒となっている点です。
これまでの農薬中毒は農家が散布中の事故として現れたものであり、最大の被害者は農民でした。あるいは空中散布の薬剤を直下であびて中毒となるものでした。
それに対し、ネオニコの中毒はそれに加えて食べた人が中毒をおこしている点が大きく違います。
青山先生はどんなに重度の急性中毒でも治療法は、解毒剤の静脈注射と国産の果物を食べることとお茶を飲むことを禁じるだけです。心臓やうつの薬、アレルギーや鎮痛剤等は一切投与せず、3日から3カ月で全快するそうです。だから中毒だと断定できるとのことです。
他の病院では、うつ病、心不全、アレルギー、頭痛、風邪等と診断されて、薬を投薬するだけです。しかし原因が違うので医者へ行っても、いつまでも治らない病気が最近すごくふえているのもうなずけます。
とにかく史上例のない大変な事態だと私は認識しています。
どうか皆さんも自分で調べてみて下さい。
手先は震えていませんか?物忘れはないですか?うつ病と思うことはないですか? 心臓は大丈夫ですか? 原因のわからないアレルギーや発疹はないですか?
まずは国産の果物とお茶をやめてみて下さい。(もちろん無農薬のものなら多分大丈夫ですが)
農家の方は、自分の使っている農薬をチェックしてください。
殺虫剤がネオニコ系ならすぐやめることを、少なくとも他の農薬に変えることを考えて下さい。
ネオニコ系かどうかわからなければ、地元の農協や、普及センターに聞いてみて下さい。
こんなことから、自分にできる事を一歩ずつ積み上げていくことを提案します。
またネットで「ネオニコチノイド」を検索してみて下さい。
特に「NPO法人ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」はたくさんのすばらしい資料を用意しています。
GOEN農場 Email:egoma@proof.ocn.ne.jp FAX0574-76-2725
ブログ:goenfarm.hida-ch.com/
ネオニコチノイド系殺虫剤(商品名)一部です。
《有機塩素系》
・アセタミプリド(モスピラン、マツグリーン、イールダー)松枯れ対策、シロアリ駆除等
・クロチアニジン(ダントツ、ベニカ、フルスイング、モリエート)稲のカメムシ防除
・イミダクロプリド(アドマイヤー、ブルースカイ、アースガーデン、アブラムシムシ
ガウチョ、タフバリア)野菜の長期的防除等に
・チアクロプリド(バリアード、エコワン、エコファイター、)お茶等
・チアメトキサム(アクタラ、ビートリコップ、クルーザー)野菜のアブラムシ
・ニテンピラム(ベストガード)稲のウンカ、野菜のアブラムシ、動物用医薬品等
《非有機塩素系》
・ジノテフラン(スタークル、アルバリン)稲のカメムシ防除、お茶、野菜、シロアリ駆除等
2008年には129品目だったのが現時点(2010年12月)で569品目(!)になっています。
by halunet
| 2011-01-05 22:33
| 農と林と食