2010年 02月 01日
ナミビア共和国のベーシックインカム実験(1) |
ナミビア共和国と聞いても、アフリカのどの辺りにあったかな、というのがたいていの人の反応ではないでしょうか。わたしもWikiで調べてナミブ砂漠がある国、なるほどそれでナミビアなんだとやっとナットクしました。残念ながらそんな程度の知識しかないのです。
ナミビアとはどんな国なんでしょうか?もう少し調べてみました。人口が217万人ほど。面積は日本の2倍以上あるから人口密度はとても少ない。2.6人/㎢だからオーストラリア並。ちなみに日本は336人/㎢。隣の南アフリカ共和国は41人/㎢です。1966年から続いた独立戦争を経て、1990年に南アフリカから独立を果たしたとても若い国なんですね。「鉱物資源の豊富さ、整備されたインフラによって、アフリカでは豊かな国であるが、貧富の差が激しい。」ということを頭において、以下の記事を読んで下さい。BIG(Basic Income Guarantee基礎所得保障)は常識では経済がある程度成熟した国で行うもの、とおもわれているだけに、所得格差が世界でもっとも大きいナミビアでの試みは大いに注目したいです。ナミビアでのBIGのGはgrant(補助金、助成金)なんですね。
以下 wtrさんのMIXIコミュニティ「Basic Income」から何回かに分けて転載します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2008年の1月にスタートして、2009年の12月まで行われる(た)そうです。BIの金額は月100ナミビア・ドルで、日本円に換算すると、2008年の5月当時で、約1,300〜1,400円位だと思います。ナミビアの物価は日本とほぼ同じ位と言われているので、ベーシック・インカムの金額としてはちょっと少な過ぎるのですが、ナミビアは貧富の差が激しく、1日あたり1USドル以下の生活をしている “絶対的貧困層” の人も多く、場所によっては1日3ナミビア・ドル (約30〜40円) で生活するような人達もいるそうです。主に絶対的な貧困層の人達の生活向上という目的で、試験的に実施されていたのかも知れません。
公式サイト
http://www.bignam.org/
1年間のレポートはこちらです。(PDFファイル)
http://www.bignam.org/Publications/BIG_Assessment_report_08b.pdf
BIGのサイトの一部を翻訳したものをご紹介します。
http://blog.livedoor.jp/a_tocci/
翻訳をされたa_tocciさんのコメント:
転載OKです。ただ、私はBIについては全く素人でして、今回訳してみて、貧困問題に関して知らないことが多いことに改めて気付かされたような状況なので、誤訳も多く含まれるかと思います。その点をご了解いただいた上でお願いしたいと思います。
ナミビアのベーシックインカムの公式サイトを勉強を兼ねて訳してみました。
原文はこちらです(http://www.bignam.org/http://www.bignam.org/)。
*************************
ナミビアのベーシックインカム給付実現に向けた大いなる連帯
2002年、ナミビアにおけるベーシックインカム給付(Basic Income Grant: BIG)の実現に向けた提案が、政府設置の委員会であるナミビア税協会(Namibian TaxConsortium: NAMTAX)によって行われました。
ナミビア税協会では、ナミビアにおける貧困レベルの高さや所得分配の不平等という現実を踏まえて、ベーシックインカム給付について提案を行ってきました。
現在、ナミビアでのベーシックインカム給付に関する議論は、次の提案に基づいて行われています:
1ヶ月当たり100ナミビアドル(ほぼ13米ドルに相当)以上の現金による給付を、市民の権利として、ナミビア全市民に支払うこと。これが実現されれば、すべてのナミビア人は、現行の国民皆老齢年金(370ナミビアドル)の受給開始年齢に達するまで、ベーシンクインカムを受け取ることになります。さらに、貧困に苦しんでいない人達のお金は、税制の調整を図ることで、回収されます。
この提案は、ナミビア共和国福音ルーテル教会(Evangelical Lutheran Church in the Republic of Namibia: ELCRN)が先頭に立って行われ、ナミビア市民社会の大きな関心を呼び起こし、大規模な連合組織に発展しました。ナミビアにおけるベーシックインカム給付の導入達成を目指した、このベーシックインカム給付キャンペーンは、貧困と闘うと共にナミビアにおける経済権限付与に取り組むために一致団結した、これまでで最大の市民社会プロジェクトとなっています。
2005 年4月、教会協議会(Council of Churches)、NGOの統括団体(NANGOF: ナミビアNGOフォーラム)、AIDS組織の統括団体(NANASO: ナミビア・エイズ・サービス組織ネットワーク)、労働組合連合会(NUNW: ナミビア労働者全国組合)、法律支援センター(LAC: Legal Assistance Centre)、および労働資源調査研究所 (LaRRI: Labour Resource and Research Institute) から成る広範囲の市民社会連合組織が結成され、ナミビアにおけるベーシックインカム給付の実現を主張してきました。ナミビア共和国福音ルーテル教会の社会発展担当部署内にこの連合組織の事務局が設けられ、キャンペーン活動の日常的な運営業務に当たっています。
このベーシックインカム給付連合(BIG Coalition)は、文字通り、大いなる連帯となり、現在、ナミビアにおける初のベーシックインカム給付に向けた試験的プロジェクトとなっています(以降のWebページを参照)。
ナミビアとはどんな国なんでしょうか?もう少し調べてみました。人口が217万人ほど。面積は日本の2倍以上あるから人口密度はとても少ない。2.6人/㎢だからオーストラリア並。ちなみに日本は336人/㎢。隣の南アフリカ共和国は41人/㎢です。1966年から続いた独立戦争を経て、1990年に南アフリカから独立を果たしたとても若い国なんですね。「鉱物資源の豊富さ、整備されたインフラによって、アフリカでは豊かな国であるが、貧富の差が激しい。」ということを頭において、以下の記事を読んで下さい。BIG(Basic Income Guarantee基礎所得保障)は常識では経済がある程度成熟した国で行うもの、とおもわれているだけに、所得格差が世界でもっとも大きいナミビアでの試みは大いに注目したいです。ナミビアでのBIGのGはgrant(補助金、助成金)なんですね。
以下 wtrさんのMIXIコミュニティ「Basic Income」から何回かに分けて転載します。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2008年の1月にスタートして、2009年の12月まで行われる(た)そうです。BIの金額は月100ナミビア・ドルで、日本円に換算すると、2008年の5月当時で、約1,300〜1,400円位だと思います。ナミビアの物価は日本とほぼ同じ位と言われているので、ベーシック・インカムの金額としてはちょっと少な過ぎるのですが、ナミビアは貧富の差が激しく、1日あたり1USドル以下の生活をしている “絶対的貧困層” の人も多く、場所によっては1日3ナミビア・ドル (約30〜40円) で生活するような人達もいるそうです。主に絶対的な貧困層の人達の生活向上という目的で、試験的に実施されていたのかも知れません。
公式サイト
http://www.bignam.org/
1年間のレポートはこちらです。(PDFファイル)
http://www.bignam.org/Publications/BIG_Assessment_report_08b.pdf
BIGのサイトの一部を翻訳したものをご紹介します。
http://blog.livedoor.jp/a_tocci/
翻訳をされたa_tocciさんのコメント:
転載OKです。ただ、私はBIについては全く素人でして、今回訳してみて、貧困問題に関して知らないことが多いことに改めて気付かされたような状況なので、誤訳も多く含まれるかと思います。その点をご了解いただいた上でお願いしたいと思います。
ナミビアのベーシックインカムの公式サイトを勉強を兼ねて訳してみました。
原文はこちらです(http://www.bignam.org/http://www.bignam.org/)。
*************************
ナミビアのベーシックインカム給付実現に向けた大いなる連帯
2002年、ナミビアにおけるベーシックインカム給付(Basic Income Grant: BIG)の実現に向けた提案が、政府設置の委員会であるナミビア税協会(Namibian TaxConsortium: NAMTAX)によって行われました。
ナミビア税協会では、ナミビアにおける貧困レベルの高さや所得分配の不平等という現実を踏まえて、ベーシックインカム給付について提案を行ってきました。
現在、ナミビアでのベーシックインカム給付に関する議論は、次の提案に基づいて行われています:
1ヶ月当たり100ナミビアドル(ほぼ13米ドルに相当)以上の現金による給付を、市民の権利として、ナミビア全市民に支払うこと。これが実現されれば、すべてのナミビア人は、現行の国民皆老齢年金(370ナミビアドル)の受給開始年齢に達するまで、ベーシンクインカムを受け取ることになります。さらに、貧困に苦しんでいない人達のお金は、税制の調整を図ることで、回収されます。
この提案は、ナミビア共和国福音ルーテル教会(Evangelical Lutheran Church in the Republic of Namibia: ELCRN)が先頭に立って行われ、ナミビア市民社会の大きな関心を呼び起こし、大規模な連合組織に発展しました。ナミビアにおけるベーシックインカム給付の導入達成を目指した、このベーシックインカム給付キャンペーンは、貧困と闘うと共にナミビアにおける経済権限付与に取り組むために一致団結した、これまでで最大の市民社会プロジェクトとなっています。
2005 年4月、教会協議会(Council of Churches)、NGOの統括団体(NANGOF: ナミビアNGOフォーラム)、AIDS組織の統括団体(NANASO: ナミビア・エイズ・サービス組織ネットワーク)、労働組合連合会(NUNW: ナミビア労働者全国組合)、法律支援センター(LAC: Legal Assistance Centre)、および労働資源調査研究所 (LaRRI: Labour Resource and Research Institute) から成る広範囲の市民社会連合組織が結成され、ナミビアにおけるベーシックインカム給付の実現を主張してきました。ナミビア共和国福音ルーテル教会の社会発展担当部署内にこの連合組織の事務局が設けられ、キャンペーン活動の日常的な運営業務に当たっています。
このベーシックインカム給付連合(BIG Coalition)は、文字通り、大いなる連帯となり、現在、ナミビアにおける初のベーシックインカム給付に向けた試験的プロジェクトとなっています(以降のWebページを参照)。
by halunet
| 2010-02-01 10:27
| ベーシックインカム