2009年 09月 24日
高速道路無料化と八ッ場ダム |
民主党の政策のうち二つを槍玉に挙げて、メディアが追いつめられた自民党にかわってネガティブキャンペーンを張っているようです。
八ッ場ダムと高速道路の無料化。これは選挙マニフェストの看板だったし、取り上げやすいということもあるのでしょう、ことあるごとにとりあげて感情的な反発を煽っている感じがします。
八ツ場ダムについては一番の問題は、
<すでに70%も進捗している事業を今更やめるのはもったいない>
ということだろうと思います。たしかによく出てくる工事が進む大きな橋桁の映像は、この気持ちにぴったりときます。(写真参照)こうしたイメージ操作で大体の人は「ここまで工事が進んでいて中止するのか!」そう思うようになっても無理はない。次のような事実がほとんど知らされていないから。もう一つのダムで失われる渓谷の写真は決して見せてくれない。
特にダム本体の工事は未着工だということ。それ以前の工事などで予算4600億円の70%を使ってしまったということ。
(以下 はサイトからの引用)
70%というのは総事業費の進捗率。工事自体を見ると、付け替え道路の完成区間は6%、付け替え県道はわずか2%。付け替え鉄道だけは75%まで完成しているが、一番重要な部分が残されている。しかも、ダム本体は全く未着工。こんな状態ですでに事業費の70%も使ってしまっているのだから、残りの事業を全て完成するまでにいくらかかるのか。予定の4600億円で済むわけがないことは、誰の目にも明らかだ。
これまで3000億円以上使ったのだから、工事を続けろという人に言いたい。これまで3000億円も無駄なダムに使ったのだから、これ以上1円も無駄なダムに使うな。一度走り始めたら、何が何でも突っ走り、止まることも引き返すこともできないというのは前にしか進めないサメと同じ、ということだ。サメの脳しかない人間の言うことだ。
(この件については保坂展人ブログ、大野ひろみ千葉県議のブログが詳しい)
そして高速道路の無料化はについては、1000円の連休の大渋滞の記事に、無料化が実施されればさらにヒドくなることを臭わせるばかり。大新聞ならもう少し落ち着いた調査にもとずく公正な報道をしてほしいものです。
無料化に反対するキャンペーンのバックグラウンドについての記事があったので、転載しておきます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
民主「高速道無料化」に反対する団体・首長のうさん臭さ (ゲンダイネット)
民主党が掲げる「高速道路の無料化」に対し、業界団体や自治体首長が「反対」の大合唱を始めた。「国民生活が混乱する」ともっとな理屈を並べ立てているが、よく見ればなぜか、自民党や国交省と関係が深〜い連中ばかりだ。
「バス事業者は大変な苦境に立たされる」。国交省に高速道路の無料化見送りを求める陳情書を出した「九州バス協会」。加盟する「日本バス協会」は自民党バス議員連盟とズブズブの関係で、毎年、議連に陳情して国から「バス運行対策費補助金」を得てきた。協会全体の補助金額は08年度、約80億円に上り、約16%(12.5億円)が九州地区だ。
「公共事業削減や天下り廃止を掲げる民主党政権の影響をモロに受けるのが国交省です。高速道路の無料化も経済効果を2.7兆円と試算しながら、隠し続けてきた。それだけ民主党に対する拒否反応は強いが、政権与党と正面切ってケンカするわけにもいかない。うがった見方だが、自民党議員や関連団体のOBを使って反対運動をけしかけていても不思議ではない」(国交省担当記者)
そういえば、見直しを叫ぶ自治体首長も自民党や霞が関の“匂い”がプンプンする。
「高速道が大渋滞になり、経済がダメージを受ける」と主張する山梨の横内正明知事は、国交省OBで、元自民党衆院議員だ。09年度補正予算の執行停止に難色を示している長野の村井仁知事も、元自民党衆院議員で旧通産省OB。村井は、前知事の田中康夫衆院議員が“ムダな公共事業”として中止させたダム建設をちゃっかり復活させて国交省を喜ばせている。
うさんくさい連中がどんなに騒いでも正体は隠せない。新政権は遠慮しないでガンガンやればいい。
(日刊ゲンダイ2009年9月12日掲載)
八ッ場ダムと高速道路の無料化。これは選挙マニフェストの看板だったし、取り上げやすいということもあるのでしょう、ことあるごとにとりあげて感情的な反発を煽っている感じがします。
八ツ場ダムについては一番の問題は、
<すでに70%も進捗している事業を今更やめるのはもったいない>
ということだろうと思います。たしかによく出てくる工事が進む大きな橋桁の映像は、この気持ちにぴったりときます。(写真参照)こうしたイメージ操作で大体の人は「ここまで工事が進んでいて中止するのか!」そう思うようになっても無理はない。次のような事実がほとんど知らされていないから。もう一つのダムで失われる渓谷の写真は決して見せてくれない。
特にダム本体の工事は未着工だということ。それ以前の工事などで予算4600億円の70%を使ってしまったということ。
(以下 はサイトからの引用)
70%というのは総事業費の進捗率。工事自体を見ると、付け替え道路の完成区間は6%、付け替え県道はわずか2%。付け替え鉄道だけは75%まで完成しているが、一番重要な部分が残されている。しかも、ダム本体は全く未着工。こんな状態ですでに事業費の70%も使ってしまっているのだから、残りの事業を全て完成するまでにいくらかかるのか。予定の4600億円で済むわけがないことは、誰の目にも明らかだ。
これまで3000億円以上使ったのだから、工事を続けろという人に言いたい。これまで3000億円も無駄なダムに使ったのだから、これ以上1円も無駄なダムに使うな。一度走り始めたら、何が何でも突っ走り、止まることも引き返すこともできないというのは前にしか進めないサメと同じ、ということだ。サメの脳しかない人間の言うことだ。
(この件については保坂展人ブログ、大野ひろみ千葉県議のブログが詳しい)
そして高速道路の無料化はについては、1000円の連休の大渋滞の記事に、無料化が実施されればさらにヒドくなることを臭わせるばかり。大新聞ならもう少し落ち着いた調査にもとずく公正な報道をしてほしいものです。
無料化に反対するキャンペーンのバックグラウンドについての記事があったので、転載しておきます。
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民主「高速道無料化」に反対する団体・首長のうさん臭さ (ゲンダイネット)
民主党が掲げる「高速道路の無料化」に対し、業界団体や自治体首長が「反対」の大合唱を始めた。「国民生活が混乱する」ともっとな理屈を並べ立てているが、よく見ればなぜか、自民党や国交省と関係が深〜い連中ばかりだ。
「バス事業者は大変な苦境に立たされる」。国交省に高速道路の無料化見送りを求める陳情書を出した「九州バス協会」。加盟する「日本バス協会」は自民党バス議員連盟とズブズブの関係で、毎年、議連に陳情して国から「バス運行対策費補助金」を得てきた。協会全体の補助金額は08年度、約80億円に上り、約16%(12.5億円)が九州地区だ。
「公共事業削減や天下り廃止を掲げる民主党政権の影響をモロに受けるのが国交省です。高速道路の無料化も経済効果を2.7兆円と試算しながら、隠し続けてきた。それだけ民主党に対する拒否反応は強いが、政権与党と正面切ってケンカするわけにもいかない。うがった見方だが、自民党議員や関連団体のOBを使って反対運動をけしかけていても不思議ではない」(国交省担当記者)
そういえば、見直しを叫ぶ自治体首長も自民党や霞が関の“匂い”がプンプンする。
「高速道が大渋滞になり、経済がダメージを受ける」と主張する山梨の横内正明知事は、国交省OBで、元自民党衆院議員だ。09年度補正予算の執行停止に難色を示している長野の村井仁知事も、元自民党衆院議員で旧通産省OB。村井は、前知事の田中康夫衆院議員が“ムダな公共事業”として中止させたダム建設をちゃっかり復活させて国交省を喜ばせている。
うさんくさい連中がどんなに騒いでも正体は隠せない。新政権は遠慮しないでガンガンやればいい。
(日刊ゲンダイ2009年9月12日掲載)
by halunet
| 2009-09-24 21:08
| 政治