2009年 07月 01日
田中優さん講演会で感じたこと |
久松重光
先日、田中優さんの講演会にいってきました。とても有益な講演で、多くのことを教えていただきました。日本は、代替エネルギーへの変換は、技術的にはすでに準備ができていること。問題は、電力会社の既得権益のため、移行することができないでいること。アイスランドでは、日本の技術によって、すでに自然エネルギーの利用へと変換が進んでいること、等々。とくに恐ろしいのは、六ヶ所村のアクティブ試験についての情報でした。白金のガラス固化は、失敗を繰り返し、広島型原爆の2,5倍の放射能を持つ溶液350リットルが、無人の試験場に放置されていること。もし今は、密閉されている試験場に、穴でも開いたなら、本当に大変なことになります。どうにか世論を盛り上げて、アクティブ試験をやめさせねばならない、と思います。講演には、小学生たちも聞きに来ていました。きっと大人よりも子供たちの方が、敏感に反応するかもしれないな、と思っていた矢先、六ヶ所村のことではありませんが、愛媛では子供たちが、「プルサーマルを止めるための子ども署名」をはじめたというニュースが、メールで送られてきました。以下にそのメールを転載します。
愛媛の鷲野です。お知らせとお願いです。
愛媛県にある原子力発電所伊方原発に5月27日MOX燃料が届いたニュースはもうみなさんご存知のことと思います。
伊方は愛媛から九州に突き出す佐田岬の根元にあり中央構造帯の上に位置する町です。
到着から一ヶ月。
「核兵器」「核の平和利用」「原発」と「原爆」について考えつづけた一ヶ月でした。
それというのも、小学校5年生になる息子がこの問題を勉強し始めたからです。
そして、6月23日。11歳の誕生日に息子は、「プルサーマルを止めるための子ども署名」活動をはじめました。
もともと、科学や発電ということについて強い関心のある子でしたし、暮らしている環境のせいか、生き物との共生が暮らしの中で当たり前だったので、彼としては、納得できないことだったのだと思います。この1ヶ月の学習と、彼の行動に私たちも驚きましたし、「大人しっかりしろ!」と蹴飛ばされたような気がしています。
今、自分で友達や知人に話し、今200近い署名が集まっています。あさって30日。県議会に請願書を共に提出します。息子の書いた請願書の文章はこうです。
請願署名用紙
http://www.tentsuki.asia/ikatakodomosyomei.pdf
愛媛新聞記事6/27 http://www.tentsuki.asia/ehimesinbun627.jpg
「安全と分からないものを使って、ぼくらの未来をなくさないでください。ぼくら子どもや、生き物が安心してくらせるような未来を考えてください。」
日本には今55基の原発があります。
MOX(プルトニウムとウランを混ぜた燃料)を計画外の普通の原発で使うプルサーマル計画を「まって!ちゃんと考えて!」と四国で子どもたちが動きはじめました。
署名は30日の提出後も集め続け、あさってに間に合わない分は次回の議会に提出する予定です。皆さんのネットワークで、どんな形でも結構です。広めてください。応援してください。
愛媛 わしの 陽子
<続報>
皆さん、こんばんわ。わしのです。この活動に対しては、ご想像のとおり、親としてはほんとに悩みました。大人の責任の問題に、子供を入れてしまっていいのか。けれど気がついてしまった子供は大人よりまっすぐです。こんなに真剣な子供に、向き合わないことのほうがおとなとして、親として、きっとだめだ・・・。そう判断しました。何があっても、子供のたてになって、命がけで守る覚悟をして、子供の強い意志に寄り添っています。たった5日間でしたが、いま285の署名が集まっていて、明日、県議会に提出してきます。
署名は子供だけで、(20歳以下)自分で字の書ける、意味をわかってくれる子供・・・というこ
とです。9月の議会に提出できるかどうかは今後の問題ですが、一人でも多くの人に考えてもらいたい・・・というのが私の息子のほんとの願いです。
ここ1ヶ月で、彼はうんと成長しています。かれのまっすぐなことばで、毎日蹴っ飛ばされてここまできました。
まずは明日の提出で息子の(一石を投じる)役目はひとまず終わりと思っています。
署名そのものが後どれくらい届けていけるのか(受け取ってもらえるのか)いろんなこと、まだまだわからないことだらけですが、皆さんのネットワークで一人でも多くの大人に知ってもらってください。知ることが、抑止力だと思います。
署名していただけることが、説明するほうも聞くほうも、双方の理解を深めます。
それは、この濃厚な5日間で四国で起こっている実感です。
原発は全国に55基。一人、愛媛だけの問題でなく、これはみんなの足元の問題なのだと思うから。
署名は用紙の下にある住所に送ってください。集まったら、今日、支援を表明してくださった県議会の議員さんに届けます。
何より、このことで、全国の多くの人が『大人しっかりしろ!』と蹴っ飛ばされて、私のように知ることを始めて下さったら、息子の本意は達成だと思います。
皆さんの応援と、『知ること』が息子をまた、守ってくれるのだと思っています。
ありがとうございました。
鷲野 陽子
先日、田中優さんの講演会にいってきました。とても有益な講演で、多くのことを教えていただきました。日本は、代替エネルギーへの変換は、技術的にはすでに準備ができていること。問題は、電力会社の既得権益のため、移行することができないでいること。アイスランドでは、日本の技術によって、すでに自然エネルギーの利用へと変換が進んでいること、等々。とくに恐ろしいのは、六ヶ所村のアクティブ試験についての情報でした。白金のガラス固化は、失敗を繰り返し、広島型原爆の2,5倍の放射能を持つ溶液350リットルが、無人の試験場に放置されていること。もし今は、密閉されている試験場に、穴でも開いたなら、本当に大変なことになります。どうにか世論を盛り上げて、アクティブ試験をやめさせねばならない、と思います。講演には、小学生たちも聞きに来ていました。きっと大人よりも子供たちの方が、敏感に反応するかもしれないな、と思っていた矢先、六ヶ所村のことではありませんが、愛媛では子供たちが、「プルサーマルを止めるための子ども署名」をはじめたというニュースが、メールで送られてきました。以下にそのメールを転載します。
愛媛の鷲野です。お知らせとお願いです。
愛媛県にある原子力発電所伊方原発に5月27日MOX燃料が届いたニュースはもうみなさんご存知のことと思います。
伊方は愛媛から九州に突き出す佐田岬の根元にあり中央構造帯の上に位置する町です。
到着から一ヶ月。
「核兵器」「核の平和利用」「原発」と「原爆」について考えつづけた一ヶ月でした。
それというのも、小学校5年生になる息子がこの問題を勉強し始めたからです。
そして、6月23日。11歳の誕生日に息子は、「プルサーマルを止めるための子ども署名」活動をはじめました。
もともと、科学や発電ということについて強い関心のある子でしたし、暮らしている環境のせいか、生き物との共生が暮らしの中で当たり前だったので、彼としては、納得できないことだったのだと思います。この1ヶ月の学習と、彼の行動に私たちも驚きましたし、「大人しっかりしろ!」と蹴飛ばされたような気がしています。
今、自分で友達や知人に話し、今200近い署名が集まっています。あさって30日。県議会に請願書を共に提出します。息子の書いた請願書の文章はこうです。
請願署名用紙
http://www.tentsuki.asia/ikatakodomosyomei.pdf
愛媛新聞記事6/27 http://www.tentsuki.asia/ehimesinbun627.jpg
「安全と分からないものを使って、ぼくらの未来をなくさないでください。ぼくら子どもや、生き物が安心してくらせるような未来を考えてください。」
日本には今55基の原発があります。
MOX(プルトニウムとウランを混ぜた燃料)を計画外の普通の原発で使うプルサーマル計画を「まって!ちゃんと考えて!」と四国で子どもたちが動きはじめました。
署名は30日の提出後も集め続け、あさってに間に合わない分は次回の議会に提出する予定です。皆さんのネットワークで、どんな形でも結構です。広めてください。応援してください。
愛媛 わしの 陽子
<続報>
皆さん、こんばんわ。わしのです。この活動に対しては、ご想像のとおり、親としてはほんとに悩みました。大人の責任の問題に、子供を入れてしまっていいのか。けれど気がついてしまった子供は大人よりまっすぐです。こんなに真剣な子供に、向き合わないことのほうがおとなとして、親として、きっとだめだ・・・。そう判断しました。何があっても、子供のたてになって、命がけで守る覚悟をして、子供の強い意志に寄り添っています。たった5日間でしたが、いま285の署名が集まっていて、明日、県議会に提出してきます。
署名は子供だけで、(20歳以下)自分で字の書ける、意味をわかってくれる子供・・・というこ
とです。9月の議会に提出できるかどうかは今後の問題ですが、一人でも多くの人に考えてもらいたい・・・というのが私の息子のほんとの願いです。
ここ1ヶ月で、彼はうんと成長しています。かれのまっすぐなことばで、毎日蹴っ飛ばされてここまできました。
まずは明日の提出で息子の(一石を投じる)役目はひとまず終わりと思っています。
署名そのものが後どれくらい届けていけるのか(受け取ってもらえるのか)いろんなこと、まだまだわからないことだらけですが、皆さんのネットワークで一人でも多くの大人に知ってもらってください。知ることが、抑止力だと思います。
署名していただけることが、説明するほうも聞くほうも、双方の理解を深めます。
それは、この濃厚な5日間で四国で起こっている実感です。
原発は全国に55基。一人、愛媛だけの問題でなく、これはみんなの足元の問題なのだと思うから。
署名は用紙の下にある住所に送ってください。集まったら、今日、支援を表明してくださった県議会の議員さんに届けます。
何より、このことで、全国の多くの人が『大人しっかりしろ!』と蹴っ飛ばされて、私のように知ることを始めて下さったら、息子の本意は達成だと思います。
皆さんの応援と、『知ること』が息子をまた、守ってくれるのだと思っています。
ありがとうございました。
鷲野 陽子
by halunet
| 2009-07-01 03:55
| 原発と核