2009年 10月 21日
なぜ知事はあっさりと自白調書にサインをしたか? |
『京一極集中に異議を唱え、原発問題、道州制などに関して政府の方針と真っ向から対立、「闘う知事」として名を馳せ、県内で圧倒的支持を得た。第五期一八年目の二〇〇六年九月、県発注のダム工事をめぐる汚職事件で追及を受け、知事辞職、その後逮捕される。〇八年八月、第一審で有罪判決を受けるが、控訴。』
佐藤栄佐久(栄作ではない)氏の著書にある紹介のように、日本の政治を質的に変える「地方自治」の先頭を突っ走っているようにみえた氏が逮捕された時は驚きだったし、正直なところ「失望」を感じたものでした。こんな人だって汚職にまみれているのか!と思ったからです。それというのも佐藤氏はすぐに「収賄の罪」を認めて自白をしていたわけですから、何も知らない私たちはそのまま鵜呑みにして、そんな目で佐藤氏を見ていた訳です。
今月の14日に二審の判決が下り、東京高裁は佐藤氏に懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡し
ました。一審の東京地裁は懲役3年、執行猶予5年だったから量刑は軽くなったとはいえ、有罪。だから報道でも再び有罪の判決が下ったとなる。
地方自治体の腐敗の度合いも相当なものだということで終わってしまいそうな話ですが、これにはやっぱり裏があったのですね。
ビデオニュースドットコムの番組を見て初めてこの事件の背景にある闇を知りました。まったくどんでん返しです。新聞テレビの報道には疑い深くなっている私でも、本人が自白したとなると、簡単に報道を事実だと信じ込んでしまう、このメンタリティの浅さに自分ながらあきれているわけです。詳しい事件や裁判の内容は番組や佐藤氏の著書でご覧頂きたい。
しかし気になるのはやはり「自白」ですね。裁判所が賄賂の金額が「ゼロ」だと認めても有罪に持ち込むアクロバットな判決は、佐藤氏が自白調書にサインをしているという事実が重く影響しているということだ。後になって虚偽の自白だったと否定しても。
番組の中で元検事の郷原信郎氏は、「佐藤氏のような高い地位にあった方が、罪を認めていることの意味はとても重い。自白があるなかで裁判所が無罪を言い渡すことがどれほど難しいか」と語る。自白偏重主義が裁判官から国民の心の隅々に行き渡っている日本の司法改革の困難さ、ですね。佐藤氏は控えめにしか検察を批判しないけれど、次の裁判を期してのことなのではないでしょうか。さらに最高裁でどんな判決が出されるか大いに注目です。
佐藤栄佐久(栄作ではない)氏の著書にある紹介のように、日本の政治を質的に変える「地方自治」の先頭を突っ走っているようにみえた氏が逮捕された時は驚きだったし、正直なところ「失望」を感じたものでした。こんな人だって汚職にまみれているのか!と思ったからです。それというのも佐藤氏はすぐに「収賄の罪」を認めて自白をしていたわけですから、何も知らない私たちはそのまま鵜呑みにして、そんな目で佐藤氏を見ていた訳です。
今月の14日に二審の判決が下り、東京高裁は佐藤氏に懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡し
ました。一審の東京地裁は懲役3年、執行猶予5年だったから量刑は軽くなったとはいえ、有罪。だから報道でも再び有罪の判決が下ったとなる。
地方自治体の腐敗の度合いも相当なものだということで終わってしまいそうな話ですが、これにはやっぱり裏があったのですね。
ビデオニュースドットコムの番組を見て初めてこの事件の背景にある闇を知りました。まったくどんでん返しです。新聞テレビの報道には疑い深くなっている私でも、本人が自白したとなると、簡単に報道を事実だと信じ込んでしまう、このメンタリティの浅さに自分ながらあきれているわけです。詳しい事件や裁判の内容は番組や佐藤氏の著書でご覧頂きたい。
しかし気になるのはやはり「自白」ですね。裁判所が賄賂の金額が「ゼロ」だと認めても有罪に持ち込むアクロバットな判決は、佐藤氏が自白調書にサインをしているという事実が重く影響しているということだ。後になって虚偽の自白だったと否定しても。
番組の中で元検事の郷原信郎氏は、「佐藤氏のような高い地位にあった方が、罪を認めていることの意味はとても重い。自白があるなかで裁判所が無罪を言い渡すことがどれほど難しいか」と語る。自白偏重主義が裁判官から国民の心の隅々に行き渡っている日本の司法改革の困難さ、ですね。佐藤氏は控えめにしか検察を批判しないけれど、次の裁判を期してのことなのではないでしょうか。さらに最高裁でどんな判決が出されるか大いに注目です。
by halunet
| 2009-10-21 19:14
| 地方自治