2009年 05月 25日
処分場の営業が始まって |
今月20日に開所式を強行した様子はYouTubeにupした映像でご覧頂いたと思います。その後について毎日新聞山梨版の記事と抗議行動参加した一人から届いたメールを紹介します。
まず毎日新聞の記事です。5/22付朝刊から転載します。
<トラック1台だけ>〜搬入に反対派抗議活動
産業廃棄物最終処分場「県環境整備センター」(北杜市明野町浅尾)で21日、廃棄物受け入れが始まったが、反対派住民の女性4人が同日午前8時半から、ゲート前で手をつないだり、道路に寝転ぶなどして、抗議活動を展開。その結果、同日は計3台のトラックが廃棄物を搬入する予定だったが、1台しか入れなかった。
抗議活動に参加した近くの農業、大崎喜久江さんは「なぜ、この場所なのかという質問に納得できる説明がないまま開所した。水や空気を汚す押しつけであり、とにかく操業はやめてほしい」と話した。今後の抗議活動は未定だが、水質調査など監視は続けるという。
同センターによると、22日はトラック2台の受け入れを予定している。(小林悠太)
以上転載おわり。
21日の抗議行動に参加した当事者の女性からのメールがとどいていますので紹介します。新聞では分からない初日1台だけしか搬入できなかった様子や、廃棄物のダンピングの様子が伝わってきます。
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21日に行動した4人の一人として、当日のマスコミに載らなかったことを少しお話します。
操業開始日の搬入について、事業団は時間や台数などマスコミには知らせていましたが、私たちが聞いても全く教えませんでした。ですから、何時に入るかも分からないまま、8時過ぎから搬入ゲート近くに行っていました。すでにその時間には処分場のなかで、オオタカが営巣していると言われる直ぐ傍の覆土置き場で、今日の覆土のために重機で大きな音を出しており、オオタカへの配慮などは全く見られませんでした。
午前中に来たトラックはシートをかけた10t車でした。このときは、事業団のほうも戸惑いもあったようで、実力排除はぜず膠着状態のままだったので、搬入業者はあきらめて引き返したのです。その時、どんなゴミが積まれているのかと、そこにいた職員に聞いたところ何も答えず、副所長は部下に向かって、「いっさい何も言うな」と命令しました。何も隠すことはないはずで、説明会でも明らかにすると言っていたことなのです。まだ止まっていたトラックの運転手さんに聞いたところ、隠すこともなく普通に、「建築解体で出る瓦礫くず」と教えてくれました。こちらが、「それだと、アスベストも混在している可能性もあるので、トラックにシートを掛けているのですか」と聞いたところ、「そうだ」との回答でした。しかし、事業団は否定しています。
記者から午後にも1台入ると聞いたので、午後もずっといました。1時頃、埋立責任者である事業団の野中さんが説得に来ました。そこで彼は、「自分は科学者として、この処分場は安全だと確信している」、「オオタカは都会で数を増やしているじゃないか」と言いました。1時半頃4tトラックが来て、今度は力づくで排除されました。
その後私たちは、一連の埋め立て作業を見に場所を移動しました。産廃は4tトラックの底のほうに少しでしたが、マスコミが注目している中での作業なので、2時間近く掛けて丁寧に作業をしていました。しかし、展開検査のためにトラックからゴミをいっぺんに下ろす時、散水しているにもかかわらず、広く高く粉塵がまき散っていました。これがアスベストだったら大変だと思いました。
昨日(22日)は、車の前に寝転ぶことはしませんでしたが、「操業を止めて欲しい」と車の前でアピールしました。が、すぐどかされました。21日のことを教訓(?)として、今回事業団が取った方法は、搬入トラックの前後を2台づつ、事業団の車が護衛するという、VIPがパトカーで護衛されるような物々しい、でも何か笑えちゃうものでした。そうまでして彼らが守るものは何なのかと。午前に8t車1台、午後に4t車1台、2台とも、廃プラ、木くず、紙くず、陶器くず等がごちゃごちゃに混ざった産廃でした。21日より量が多いにも関わらず、展開検査時間は短く、やはり開始日はマスコミ向けのデモンストレーションであったようです。永久に自然に帰ることのない廃プラ等が土に混ざって埋められる様子を見るのは、胸が詰まることでした。
私は、問われるのは、少数がやむを得ず取った今回の阻止行動の方法の是非ではなく、科学的に自然をコントロールできると思う傲慢さや、他県では、地元住民の抜き打ち検査も認めている公共処分場もある現在、県、事業団の非公開的な姿勢、そのものではないかと思うのです。
by halunet
| 2009-05-25 10:54
| 廃棄物処分場問題